備後尾道 柿渋商店

瀬戸内地方で昔ながらに柿渋を手作りしています

ある日の作業日記


2月24日

よく晴れて気持ちの良い日。

やる気に満ちて午前の仕事、柿渋の濃度を調整して容器につめて、出荷作業開始。子どもの庭探索活動を見守りながら始めたところで、電話が二本。おや。

再開したところで、家の前をご近所の年配のご婦人が水を入れた重たいバケツをさげて、墓参りへ、ようよう坂道を登られていく。遠慮されるのを、バケツをほぼ奪うようにして受け取り、一緒に坂道を登る。お墓のそばの木にカラスが沢山いて驚く。この陽気で早くも恋の季節なのかな。お墓にふん被害が多数。ご婦人は心臓を悪くされてだそう。しきりに、また草刈り機を振り回せるようにならにゃあいけん、と繰り返し繰り返し言われる。思ったように動けない悔しいお気持ちがひしひしと伝わってくる。戻ってきて、日向ぼつこしている犬と猫を眺めてしばし佇む。

作業再開したところで、今日はまた電話。あらら。気を取り直し、また作業再開。しばらくしたら、今度は救急車がサイレンを鳴らしてうちの横の道へ入ってくる。なんと。追いかけると、別のご近所さんの家の前で停まる。八十代のご主人が外で転んで立ち上がれないご様子。担架で運ばれていくのを、他のご近所さんと心配しながら見送る。(その後夕方、何事もなく無事に帰宅されて本当に良かったです)

昼になり、あきらめて子どもと食事、その後、作業再開。予定の三倍の時間かかって箱詰め終了、なんとか配達を終えて3時。買い物、打ち合わせなどして帰宅5時前に。あらー。4月の総会もすぐ来ますね。ふう。家の掃除を、庭の剪定を、と思っていたのが、全くできず、今日も日が暮れる。。できることを、出来るだけ一歩ずつするしかないと思って、さっぱりあきらめ、イライラを手放し、まあ、今日もよくやったよえらい私、えらいえらい、よしよし、と機嫌よく。

それにしても、本当に、高齢化の最前線にいることを感じる。皆様、どうか、本当にいつまでもお元気でいらっしゃいますように。

田舎暮らしをお考えの方、少しでも早くされたら良いですよ、本当に。。まだ今なら、手入れされた畑も家もまだまだありますし、お野菜を分けてくださったり、暮らしのお手本になる地域の方もいらっしゃいます。でも、1年先、5年先、10年先はもうわからないと、不吉なようですが、正直思ってしまいます。。志のあるかたが、少しでも多く良いご縁に恵まれて移住され、地方に残る里山の豊かさを受け継いでゆかれますように。


kanae3 • 2020年2月27日


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