備後尾道 柿渋商店

瀬戸内地方で昔ながらに柿渋を手作りしています

ベンガラ、墨、柿渋で色合わせ


登録文化財に申請される築200年程の物件で、色合わせの作業をした様子です。

ベンガラと墨を混ぜて塗り、乾いたら柿渋を重ね塗りして、見本板を作ります。また、柿渋にも墨や土埃などを混ぜて古色柿渋も作ります。どれ位の割合で混ぜるとよいか、配合を変えて数種類試作。

なお、墨は、建築用墨汁か江戸前墨などを利用しています。普通のお習字に使う墨汁は、柿渋と混ぜるとダマになってしまうようです。ダマを無理やりに塗って布で拭くと、それなりにいけますが、ハケをスーッと使うあの楽しさもなく、ムラもできやすいため、あまりオススメできません。建築用墨汁は、作業着を売ってるお店などにも置いてあります。ちなみに木酢液と柿渋を混ぜると、渋いグレーの色が出ます。

見本板を置いて、色合いを検討します。縁側は座るので、汚れないように柿渋だけで行くことにしました。

梁は、元のとおり、削ってある部分はベンガラ、丸太っぽく残る他の部分は古色柿渋で塗ることに。

宮大工の、のじま家大工店さん。ヘリテージマネージャーさんでもあります。


塗る内容を決めたら、テープに書いて貼っていきます。作業は一週間後の予定。液も馴染ませるために一週間ほど寝かせておきます。


kanae3 • 2017年3月8日


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