備後尾道 柿渋商店

瀬戸内地方で昔ながらに柿渋を手作りしています

鉄媒染のガーゼ染め途中


柿渋に鉄釘を入れて、3日おいたら、良い感じに液が黒というか濃い紫になりました。ガーゼを染めてみました。写真左側です。なお、右側は、鉄釘をいれて一晩おいただけの液で染めて3日干したガーゼ。まだ普通の柿渋色でした。まだ鉄に液が反応していなかったみたいですね。

またちなみに、写真左側のさらしに欄間を置いて干していたものは、なにやら、ずいぶん模様がボケてしまいました。あら、失敗。何でかな。干した台の机を水ぶきしてすぐ使ったから、水でぼやけたのでしょうか?水でぼやけるかな?欄間と布の間が浮いてしまったのかな?うーん?むむ。

考えながら、じっと手を見る。

またまた余談ですが、柿渋は素手で触って全く問題ありません。が、乾くと、手がピカピカに輝きます。ちょっと柿渋液で固まって、コーティングされる感じです。触るもの全てを黄金に変えられそうな手になります。あの王様も、こんな風に手が少し突っ張る感じになったのでしょうか。柿渋って不思議だなぁと、飽かず眺める。

この手で触っても、ものは黄金にはならず、液が乾いてなければ、手のあとが茶色く、白い服などに残りますのでご注意ください。しかも、日光に照らされて、数日してから、あら、こんなところに柿渋ちゃんがと軽く驚く感じです。

服についた柿渋のしみは落ちませんが、手の汚れは石鹸と水で洗えば落ちます。が、爪のところなど落ちにくい場合もあるので、気になる方は手袋を使われたほうが良いかと思います。余談でした。

さて、鉄媒染で染めたガーゼが数日おいたらどうなるか、またご報告します。どこか、良い感じと思ったところで、明礬とかで色止めするほうがいいのかな?柿渋って色止めできるのかな?たしか、経年変化の色の深まりを楽しむものだつたような。最初の一時間位の色が、個人的には好きだなと思いましたが、はてさて。


kanae3 • 2019年5月13日


Previous Post

Next Post