備後尾道 柿渋商店

瀬戸内地方で昔ながらに柿渋を手作りしています

6年前の柿渋


使えました。

よその納屋より発見された柿渋、初代ラベルなので、推定6年前のものと思われます。少しだけ使って、また使おうと思いながら、早くも五、六年が過ぎたようです。光陰矢のごとし。さて、使えるかなー?

ボトルをみたところ、下に1cm 位、白く澱が出ていますが、それ以外は良さそうです。

開けて、容器についでみたところ、全く問題なく使えそうです。よく熟成されてなのか、においもそんなに気になりません。といっても、柿渋のにおいに慣れ過ぎて、自分の感覚にもはや自信ないのですが、、、ともあれ、土壁の納屋や蔵に6年位置いておいても、柿渋ちゃん、よゆうで使えることがわかりました。本や人に聞いての知識で知っていることを、自分の経験で実際に確かめられるということは、実に嬉しいものです。

この柿渋とまだ若い柿渋とで、塗りや染めをのんびり比較実験などしてみたかったのですが、家の修繕工事のため、取り急ぎ古色塗りやらなんやらに必要で、手元のすぐ出せるものと混ぜてさっさと全部使ってしまいましたですよ。もったいなーい。少しとっておいて、10年ものとか作ってみたかったのに。作るといっても、置いておくだけですけれども。あーあ、あっさり使っちゃった。ま、仕方ない。工期も大切。大工さんのスピード感やら勢いやら、自分が他の仕事に出かけないといけない残り時間やら気力体力やらを一瞬頭の中で計算し、さっさとあきらめたのでした。はい、これ使ってください、使いましょう、どうぞ。

建築用墨汁と柿渋を混ぜて古色塗り。

まあ、また改めて10年ものとか作ってみましょう。10年後もこのブログを書いていたらまたご報告します。きっとすぐ10年位過ぎていくのでしょうね。もう柿渋を扱いはじめて8年めです。光陰矢のごとし。1日1日、一生懸命、できるだけ頑張ってみるのみです。


kanae3 • 2020年7月21日


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