備後尾道 柿渋商店

瀬戸内地方で昔ながらに柿渋を手作りしています

木造校舎再生中


地域の皆様が地域の材料で建てた木造校舎の再生工事。柿渋を、古い床板に二回塗り。

まずはワイヤーブラシやくぎで、ほぞにつまった土埃やゴミをとり、テープ跡などをノミなど使い剥がします。

塗る前にこの作業が大変なのです。地道に黙々と取り組みます。そのうちに、ランナーズハイのような達成感あふれる、一枚一枚ずつが楽しい気分の状態になります。野外で皆で身体を使って働く作業は、苦しいけど、楽しい。やみつき。きっと、そのように、脳が進化していったのでしょう。事務職出身の自分も、人類の進化の歴史のDNAを受け継いでいるのだと体感するひとときです。ご先祖さまありがとうございます。思えば、アメーバで原始の海に浮かんでいた生命が、よくここまでリレーされて辿りついたものだと、瀬戸内の緑豊かな山の中で柿渋を塗っているよと、不思議の念に打たれます。

そして柿渋塗り。
塗ってみて乾かしてみたら、あら、テープ跡がくっきりはっきり見えたり、床板の古い塗料の関係か、グレーになる板があったり。あらら。と思いましたが、いや、ええよ、ええ感じよ。たまになるんよな、これも味じゃけ。と大工の棟梁さん。

実際に床板をはったらどうなるのか、完成が楽しみです。

なお、飲食店などをされる場合、床板の柿渋塗り直しは、臭いので難しいかと思います。室内でもやはり二年三年すると、色が冷めてくることがあるのですが、夏や冬に二週間位でも休業される期間があれば可能でしょうか。古民家カフェなどで、理解あるお客様ばかりなら、店内が多少柿渋くさくても、銀杏みたいねと面白がったり、昔、父がしていたあのニオイだわと懐かしがったりしていただけるかもしれませんが、町中ではやはり…逆に一気に口コミで有名になるチャンスかもしれません、柿渋のニオイとともに笑

他社製品の無臭柿渋でも、床板など大量に使うとニオイがやはりあるようです。

エゴマ油など塗ると良いと聞いたことがあるので、また自宅で実験してみようと思います。

昔の人はどうされてたのでしょう、気にしなかったのかなあ。実際、ニオイは難しいです。個人差が大きくあるので。私などは慣れてしまい、シンナー系の塗料より、ああ柿渋の、自然のいいニオイだなあと安らぎを覚えるほどですが、少数派であることは認識しております。本物の自然にはいろいろなニオイがあり、それらも大事な情報なのですから。柿渋のニオイも、数日から数週間で消えますし。いいじゃん、と思うのですが、そういうわけにもいきません…難しいところです。よいメンテナンス方法を見つけたいと思います。

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kanae3 • 2015年4月8日


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